咳嗽(せき)

 せき(咳嗽)は空気の通り道(気道と呼びます)を狭くするような分泌物や異物を除き、ヒトの体を守ろうとする防御反応です。このため普通のせきは無理に 止める必要はありません。しかし、激しい咳をすると吐いたり、胸を痛がることがあります。また、激しい咳が続くと夜間眠れなくなり、体力を消耗することが あります。この様な場合は咳止めの薬を使って咳を軽くしてあげる必要があります。原因により咳に特徴があり、熱や声がかすれたり、息をするときにヒュー ヒューと高い音がする(喘鳴と呼びます)などの症状に注意して、受診する時には医師に伝えて下さい。
  空気が乾燥すると咳が出やすく痰が切れにくくなります。濡れタオルや洗濯物を室内で干したり、加湿器を使って加湿しましょう。空気の汚れも咳の原因となり ますので、お子さんのいる部屋は禁煙とし、部屋の空気の入れ替えをしましょう。咳が続き苦しそうな時は立て抱きにし、背中を軽くトントンと叩くか、さすっ てあげてください。胸に振動を与えることにより気道内の痰が移動し出やすくなります。クッションやバスタオルなどを使って上体を少し高くして寝かせてあげ ましょう。痰が切れやすくなりますので、水分を少量ずつ何回かに分けて飲ませてください。一度に多く与えると吐くことがあります。また、冷たいものやオレ ンジジュースなどの果汁は咳き込みやすいので避けましょう。