はしか

 はしかは発熱で始まり、咳や鼻水、目やにが現れ、発疹が出る病気ですが、初めは風邪と同じような症状で始まり、区別がつきにくい病気です。一般的には風 邪よりも症状が強く、ぐったりとする事が多いです。熱が出始めて3−4日目頃に一旦熱が下がったように見えますが、その頃からうなじや顔より発疹が現れ、 再び熱が上がり始めます。発疹は体の中心部に現れ、さらに手足へと3−4日かけて広がっていきます。この頃には最初に現れた発疹は色があせて黒ずんできま す(色素沈着と呼びます)。また、熱も下がってきますが、当分の間咳は続きます。熱が下がって2−3日もすれば、元気が出てきて食欲も戻ってきます。熱が 続いたり、この時期に再び熱がでてくる場合には中耳炎や肺炎の合併が疑われますので受診しましょう。はしかの伝染力は強く、発疹が出る前が特に強いと言わ れています。また、ごく稀に脳炎を合併する事があります。けいれんを起こしたり,元気なくウトウトと眠ってばかりいる時には受診しましょう。
  高熱が続きますので解熱剤や氷沈を使って出来るだけ快適に過ごせるように努めてください。但し,解熱剤は使いすぎないように注意してください(主治医の指 示された投与間隔は守ってください)。病気の勢いが強い時にはなかなか熱が下がらない事がよくあります。咳止めを出されますが、なかなか咳は止まらず、続 きます。胃腸が弱り、食欲がなくなるので水分を十分に補い,口当たりが良く、消化の良い食べ物を、また喉が痛い様であれば,喉に優しいプリンや豆腐、うど んなどを与えましょう。高い熱が続く時は入浴は避け、機嫌の良い時に体を拭いてあげましょう。熱が下がり,発疹がうすくなり、咳も減ってきたら入浴しても 良いでしょう。
  はしかは中耳炎や肺炎、脳炎などを合併する事がありますので治るまでは油断はできません。はしかはウイルス性の病気の内でも入院となる頻度が高いため予防が大切であり、予防接種(麻疹・風疹二種混合ワクチンの接種)をお勧めします。