ロタウイルス性胃腸炎

 冬場に乳幼児に流行する胃腸かぜの一つで、白痢(白色便性下痢症)や冬期乳児下痢症と呼ばれている病気です。ロタウイルスという名前のウイルスが原因で 起こり、発熱と嘔吐で始まり、水のような下痢が続きます。下痢便は酸っぱい臭いがし、クリーム色やお米のとぎ汁様に白っぽくなってくるのが特徴です。他の 胃腸かぜと比べ、嘔吐と下痢が激しく、特に下痢が長引きますので脱水症にならないよう注意が必要です。感染力が強く、家族にもうつることがありますので、 手洗いを十分にして予防しましょう。
  残念ながら特効薬がありませんので、症状に対する治療が主となります。特に脱水症を防ぐ事が大切です。飲み薬として整腸剤や消化剤が処方されますが、ご家 庭での食事療法が最も大切です。水分が十分に摂れなくて脱水症になった場合には点滴が必要になったり、ひどい場合には入院が必要となります。
おしっこの量が減ってきて皮膚の張りがなくなり、グッタリしてきた場合脱水症が進んでいますので、すぐに小児科を受診して下さい。
  家庭では吐き気が強い場合しばらくは何も飲ませないで下さい。吐き気が落ち着いてきたら水分を少しずつ与えましょう(小児の下痢用飲料水、薄めたりんご果 汁、野菜スープなどが良いでしょう)。便の状態をみながら少しずつ消化の良いものを食べさせてあげましょう。母乳は止める必要はありませんが、ミルクは少 し薄めて下さい。